「酒をやめれば痩せる」なんて正論は聞き飽きた
健康診断のたびに医者は言う。「休肝日を作りましょう」「酒を減らせば数値は良くなりますよ」と。
そんなことは分かっている。分かっているが、できないから困っているのだ。
会社での理不尽なトラブル、家庭での微妙な疎外感。これらを一時的に忘れるためのアルコールを取り上げられたら、俺のメンタルは崩壊する。肝臓が守られても心が死んでしまえば意味がない。
だから俺は決めた。
「酒は一滴も減らさない。その代わり、飲んだ分の『代償』を体で払う」と。
筋肉は「糖質の焼却炉」である
なぜ酒を飲むと太るのか。アルコール自体のカロリーもあるが、最大の原因は一緒に食べる「つまみ」と、アルコール分解に肝臓が忙殺されて、糖や脂質の代謝が後回しにされるからだ。
だが、人体には余ったエネルギーを強制的に燃やす焼却炉がある。「太ももの筋肉」だ。
太ももの筋肉(大腿四頭筋など)は体の中で最も体積が大きい。
ここを動かせば、それだけ大量の糖質がエネルギーとして消費される。つまり、飲む前に(あるいは飲みながら)ここを動かしておけば、食べたつまみが脂肪になる前に燃やせる確率が上がる。
トイレに行くたびに「10回」しゃがむ儀式
俺が実践しているのは、ジム通いではない。
家で酒を飲んでいる最中、「トイレに立つたびに、個室(または洗面所)でスクワットを10回やる」というルールだ。
酒を飲むと利尿作用でトイレが近くなる。ビールを飲めば1時間に1回は行くだろう。
そのたびに10回。3時間飲めば30回〜40回のスクワットになる。
- やり方:
洋式トイレに座る直前のような姿勢で、ゆっくり腰を落とす。膝がつま先より前に出ないように。これだけだ。 - ポイント:
酔っているので無理はしない。転ばないように壁に手をついてもいい。重要なのは「動かした」という事実だ。
これをやると、酔いが回るのが少し早くなる気がするが、同時に太ももが熱くなり、「俺は今、摂取したカロリーと戦っている」という高揚感が得られる。
翌朝の罪悪感が劇的に減る
この習慣の最大のメリットは、肉体的な効果以上に精神的なものだ。
「昨日は飲みすぎた…」と後悔して目覚めるのと、「昨日は飲んだが、スクワットも50回やった」と思って目覚めるのでは、自己肯定感が天と地ほど違う。
もちろん、つまみの選び方も重要だ。
スクワットで燃やせるカロリーにも限界がある。燃やしきれないほどの脂質を摂っては意味がない。
>>深夜のコンビニで「死にたくない」俺が選ぶ、罪悪感ゼロのつまみ5選
外で飲む時はどうする?
居酒屋のトイレでスクワットをやっていると、さすがに怪しい(音が漏れたら大変だ)。
外飲みの時は、スクワットの代わりに「ドローイン(腹凹ませ)」を多用するか、あるいは帰り道に歩くことで代用する。
>>付き合いの飲み会、ラーメン。断れない時の「食前・食後」の悪あがきマニュアル
まとめ:毒を食らわば運動まで
「運動してからビールを飲む」のは最高に美味い。
だが、「飲みながら運動する」のも、背徳感があって悪くない。
酒はやめなくていい。その代わり、自分の足腰に少しだけ負荷をかける。
この「等価交換」の契約を結ぶことで、俺たち40代は好きなものを諦めずに、ギリギリの健康ラインを維持できるのだ。

