その封筒は、金曜日の夜に届くことが多い
仕事から帰り、ポストを開ける。ダイレクトメールの山の中に、ひと際地味で、しかし異様な存在感を放つ茶封筒が混ざっている。
差出人は「〇〇健康管理センター」。
嫌な予感がする。普通の「結果通知」ならもっと薄いはずだ。だが、この封筒には明らかに「紹介状」と思われる厚みがある。
開けたくない。見なかったことにして、そのままシュレッダーにかけたい衝動に駆られる。
だが、俺たちは大人だ。震える手でペーパーナイフを入れる。
「判定:E(要精密検査)」
「所見:脂質代謝異常、肝機能障害の疑い。速やかに医療機関を受診してください」
この瞬間、世界の色が変わる。
さっきまで楽しみにしていた晩酌のビールが、急に「毒薬」に見えてくる。
「病名 症状」でググるな。死にたくなるぞ
封筒を見た直後、多くの人がやってしまう最悪の行動がある。
スマホで「ALT 高い 原因」「中性脂肪 500 死ぬ」などと検索することだ。
絶対にやめろ。
ネットの医療情報は、アクセス数を稼ぐために「最悪のケース(癌や肝硬変など)」を強調して書かれていることが多い。
「ただの飲み過ぎ」かもしれないのに、検索結果だけ見ると「余命半年」のような気分にさせられる。
不安で眠れなくなり、ストレスで逆に血糖値が上がるという悪循環に陥るだけだ。
>>空腹で眠れない夜に。血糖値を爆上げせずに満腹感を得る「飲む」裏技
「再検査に行かない」のが一番のリスク
40代の再検査受診率は意外と低いらしい。
理由は「忙しいから」ではない。「怖いから」だ。
「もし本当に重い病気だったらどうしよう」という恐怖から、現実逃避をしてしまう。
だが、ここで逃げるとどうなるか。
来年の健康診断まで、心のどこかで「俺は病気かもしれない」という爆弾を抱えながら酒を飲むことになる。
その酒は美味いか? いや、不味いはずだ。
俺は考え方を変えた。
「再検査は、病気を宣告される場ではない。『まだ大丈夫だ』というお墨付きをもらいに行く場だ」と。
病院選びは「Googleマップの口コミ」を信用するな
いざ病院に行こうと決めても、どこの内科に行けばいいか迷う。
ここでもネット検索の罠がある。Googleマップで「近くの内科」を検索し、口コミを見る。
「受付の態度が悪い」「待ち時間が長い」
そんな★1つのコメントばかり見て、行く気をなくしていないか?
病院の口コミなんて、基本的に機嫌の悪い患者(体調不良の人)が書くものだ。低評価で当たり前だ。
俺の病院選びの基準はシンプルだ。
- 「循環器内科」か「消化器内科」か
自分の引っかかった数値(血圧なら循環器、肝臓なら消化器)の専門医がいるか。 - ネット予約ができるか
電話予約はハードルが高い。「予約ボタン」を押すだけなら、勢いでいける。
いざ受診。待ち時間をどう乗り切るか
予約しても、総合病院や人気クリニックは待たされる。
待合室にいる時間は、人生で最も不安な時間の一つだ。
周りの患者がみんな重病に見えてくるし、診察室から出てくる人の表情を深読みしてしまう。
この「待ち時間」を無策で過ごすとメンタルが削られる。
次回は、この苦痛な待ち時間をゼロに近づけるための「アプリ活用術」と、待合室でのメンタル防衛法について話そう。
これは、単なる時短テクニックではない。病院嫌いを克服するための必須スキルだ。

